Markdownを読む場所がほしくて、Markdown Memoを作った
こんにちは。麗です。
少し前から作っていたツールが、ひとつ形になりました。「Markdown Memo」という、Markdownファイルを読むためのちょっとしたアプリです。今日はその制作記録を、振り返りながら綴ってみようと思います。
なぜ作ったのか
きっかけは、些細なことでした。Markdownファイルを手軽に読める場所が、私のパソコンの中にどこにもなかったのです。
メモ帳で開けば文字がそのまま並ぶだけで見づらく、Obsidianはフォルダごと開くことが前提になっている。VS CodeやAntigravityでも内容を見ることはできるけれど、リーディングモードで読めないことが多く、しかもそういうエディタはたいてい別のプロジェクトを開いた状態になっている。実際、一度はVS Codeの中に別プロジェクトのファイルが紛れ込んでいて、それに気づかずGitにコミットしてしまったこともありました。
「どこでも開けるはずなのに、いったいどこで開けばいいのかわからない」。そんなMarkdownファイルを、サクッと読める場所が欲しい。そう思ったのが、すべての始まりでした。だから今回作ったのは、完全に、私による私のためのツールです。
こだわった部分、そして苦労したこと
今回いちばん時間をかけたのは、インストーラー型のネイティブアプリにすることでした(Electron製です)。インストールしてセットアップさえ済ませれば、ファイルを右クリックして「このアプリで開く」を選べるし、デフォルトアプリに設定すればアイコンも表示される。Markdownファイルを開くたびに、迷わずサクッと使いたい。その一点に、かなりこだわりました。
一方で、いきなりインストーラー型を渡されるのは、ユーザーにとって少し抵抗があるかもしれないとも思いました。だから、ポータブル版も用意することにしたのです。
ただ、この「両方用意する」という選択が、思った以上に自分を悩ませることになりました。テストをしていると、「あれ、今動かしているのはどっちだったっけ」「修正したのに、なんで変わっていないんだろう」と、何度も同じところで立ち止まってしまう。完成に近づくほど、その混乱は増していった気がします。
公開してからのこと、そしてこれから
公開してみると、実際に使ってくださった方から、思いがけずフィードバックをいただきました。自分にはなかった視点で、「なるほど、そういう見方もあるんだ」と気づかされることが何度もありました。
それと同時に、自分自身が数週間使ってみてはじめて見えてきたものもあります。テストの間は気にならなかった小さな引っかかりが、日常的に使うほどにじわじわと存在感を増していく。改良の余地は、思っていたよりずっと多く残っていました。
今回は「自分のためのアプリ」という気持ちがとても強かったぶん、誰かから相反する要望や、両立が難しい機能の話をいただいたとき、どこまで耳を傾けるべきなのか――その判断が、これからの課題になりそうだと感じています。
そういえば、AIには「ニッチすぎるツール」と言われ、彼氏に話してみても「知らない」と返ってきました。言われてみれば、私自身もAIに触れる前は、Markdownという言葉すらほとんど知らなかったし、当然使ってもいなかった。自分の中ではかなりメジャーなものを作ったつもりでいたけれど、思っていたよりずっとマイナーな世界の話だったのかもしれません。
数週間使ってみたことで、改良版に向けて実装したいポイントは、だいぶ固まってきました(一部、両立できるかどうか怪しいものもありますが)。今週はそれをかたちにして、Markdown Memoの改良版を公開できればと思っています。まだ手をつけられていないので、どうなるかは私自身もまだわかりませんが――。
「Markdownをサクッと見られる」というアプリを、自分の手でつくることができました。これは、私自身が心からほしかったものだったので、形にできたことが、ただ嬉しいです。
